アスパルテームと片頭痛

少数の人では誘因になる可能性がありますが、エビデンスは相反しています。2016年のレビューは、誘発試験を陽性二件、陰性二件と数えました。また、下記の二つのクロスオーバー試験の参加者は、アスパルテームで頭痛が起きるとすでに考えていた人たちでした。

このページの内容
  1. 研究の結果
  2. 結果が一致しない理由
  3. 量と頻度
  4. ダイアリーで確かめる方法

研究の結果

研究 デザイン 対象者 アスパルテーム 結果
Lipton 1989 頭痛外来での調査 患者171人 投与なし 8.2%がアスパルテームを誘因に挙げた。片頭痛では他の種類の頭痛の三倍多かった
Schiffman 1987 二重盲検クロスオーバー アスパルテーム後の反復する頭痛を報告した40人 30 mg/kgの負荷 頭痛はアスパルテーム後に35%、プラセボ後に45%。有意差なし
Van den Eeden 1994 二重盲検ランダム化クロスオーバー、7日間の期間を四回 アスパルテームによる頭痛を自認する32人 30 mg/kg/日 頭痛があった日はアスパルテームで33%、プラセボで24%。有意

これらの用量は研究で用いられた用量であり、安全または危険な水準を示すものではありません。

MartinとVijは誘発試験を陽性二件、陰性二件と数え、エビデンスは相反しているとしました(Martin 2016)。The Migraine Trustは、アスパルテームが大多数の人にとって誘因である可能性が高いとする十分なエビデンスはないとしています。機序は確立されていません。Schiffmanは、バイタルサインにも測定した血中ホルモンにも、アスパルテームに関連する変化を認めませんでした。

結果が一致しない理由

  • 参加者:どちらのクロスオーバー試験も、一般の片頭痛の集団ではなく、アスパルテームを疑っている人を対象としました。Van den Eedenでは、過去にアスパルテームが頭痛の原因だったと強く確信している人で、頭痛が特に多くみられました。
  • 曝露の長さ:Schiffmanは単回の負荷でした。Van den Eedenは数日間にわたって曝露を繰り返しました。
  • 脱落:Van den Eedenの参加者の約四分の一が、頻繁な頭痛や重い頭痛、睡眠の乱れを理由に離脱しました。
  • 規模:これらは1980年代と1990年代の小規模な試験です。食事と片頭痛に関する2020年のシステマティックレビューは、アスパルテームについて独自の結果を報告していません。

量と頻度

2016年のレビューの共著者であるVincent Martinは、インタビューで、アスパルテームへの感受性は片頭痛のある人の約2%にあてはまる可能性があること、長期間にわたる多量の摂取が必要な場合があること、頭痛は24〜48時間後に現れることがあるとの見解を述べました(UCHealth)。これは臨床医の推定であり、試験の結果ではありません。

ダイアリーで確かめる方法

  1. 製品と摂取量を記録します。アスパルテームはダイエット飲料などの甘味をつけた製品に含まれます。甘味料は製品によって異なるため、表示を確認してください。
  2. 始める前に時間枠を決めます。American Migraine Foundationは、24時間以内に始まった頭痛に限って食品と関連づけることを提案しています。Martinは最大48時間としています。一つの基準を書き留めて、それを守ってください。
  3. 同じ飲み物に含まれるカフェインを記録します。カフェインを含むダイエット飲料もあり、カフェインには別のエビデンスがあります。
  4. その飲み物が何の代わりだったかを記録します。食事の代わりのダイエット飲料は、食事抜きにもあたります。
  5. 曝露があって発作がなかった日を数えます。上記の試験では、プラセボの日の四分の一でも頭痛が起きました。

食事を制限する前に医師に相談してください。一般的な方法については、疑わしい誘因を確かめる方法をご覧ください。

出典

  1. Martin VT, Vij B. Diet and headache: part 1. Headache 2016 (abstract)
  2. Schiffman SS et al. Aspartame and susceptibility to headache. N Engl J Med 1987;317(19):1181-1185
  3. Pediatric Neurology Briefs 1994;8: summary of Van den Eeden SK et al. Aspartame ingestion and headaches: a randomized crossover trial. Neurology 1994;44:1787-1793
  4. Lipton RB et al. Aspartame as a dietary trigger of headache. Headache 1989;29(2):90-92
  5. Hindiyeh NA et al. The role of diet and nutrition in migraine triggers and treatment: a systematic literature review. Headache 2020;60(7):1300-1316
  6. UCHealth: Sweeteners, headaches and the unpredictability of triggers (interview with Vincent Martin, MD)
  7. American Migraine Foundation: Diet and migraine
  8. The Migraine Trust: Migraine and diet

2026年11月2日にこれらの出典と照合しました。 このページの執筆・確認方法